桜えびは美しい色と豊かな香りが特徴の春の味覚です。
その美味しさは、加工の工程によってさらに引き出されます。まず、漁のあとにさっと茹でる「釜揚げ」。これによって余分なものが取り除かれ、すっきりとした味わいになります。そして、その後に行われるのが天日干し。太陽の光をたっぷり浴びた桜えびは、鮮やかな赤色へと変わり、旨みもぎゅっと凝縮されます。大井川などの河川敷に広がる干し場は、まるで「赤い絨毯」のよう。この光景は、静岡の春の風物詩としても知られています。
今年は順調な漁が続いているようですが、近年は漁獲量が安定しない年もありました。その原因のひとつとされているのが、海水温の変化です。水温の影響で成長や産卵の時期がずれ、漁に出られない時期もあり、手に入りにくくなることもありました。
丸ごと食べられるのも桜えびの魅力のひとつです。火を通すことで、ふわっと広がる香りが一層引き立ちます。たとえば「新玉ねぎと桜えびのかき揚げ」はサクサクの食感とともに、香ばしさが口いっぱいに広がります。「竹の子と桜えびの煮物」は旬のものを合わせた料理で、桜えびの旨みがじんわりと感じられます。

