里芋は、日本料理にとって大切な食材のひとつです。じゃがいもやさつまいもよりもずっと古くから日本で食べられてきたとされ、郷土料理や行事食にもたびたび登場します。
里芋の原産地は東南アジアといわれ、日本では稲作よりも古くから食べられていたと考えられています。山に自生する山芋や自然薯に対して、人の住む「里」で栽培される芋であることから「里芋」と呼ばれるようになったといわれています。
里芋は、親芋のまわりに子芋ができ、さらにそのまわりに孫芋ができるように、次々と芋が増えていきます。その姿から子孫繁栄を願う縁起のよい食べ物とされ、お正月料理や祝い料理にもよく使われてきました。
里芋を選ぶときは、泥がついたものがおすすめです。泥を洗い落として皮をむきますが、里芋を料理するときのポイントとなるのが、独特の「ぬめり」です。
ぬめりが多く残っていると味が入りにくくなるため、日本料理では、皮をむいた里芋をミョウバン水につけたり、塩でもんだりしてぬめりを取ることがあります。また、下茹でするときに米のとぎ汁を使うのもひとつの方法です。普通の水で茹でるよりも、ぬめりが出るのを抑えることができます。
下茹でした里芋をだしに移し、醤油、みりん、砂糖などを加えてじっくり煮れば、秋らしい里芋の煮物のできあがりです。

