夏が旬のトビウオ。
暑い頃、船で海に出て舳先から見ていると、船と同じほどの速さで飛びながら泳ぐ魚が見えます。それがトビウオです。グライダーのように羽を広げて100から120メートルほどの長い距離を飛ぶこともできます。
トビウオは飛ぶために胸ビレと腹ビレが大きく発達し、ひれを支える骨の部分も大きいことから、おろすときにはその大きなヒレと骨を切り落とす必要があります。
身はとても淡白な味で、鮮度がよければ刺身にもなりますし、つみれや焼き物など、幅広く使うことができます。また、骨からも良いだしがとれます。あごだしはこのトビウオからとれるだしのことを指しています。
鮮度が良いトビウオがあるときは、皮をつけたまま炙って、今の時期の野菜と共に、すだちなどの柑橘類と和えて膾にすると美味しい季節の一品のできあがりです。