これから節分を迎え、やがて春を迎えます。
年が明けてから節分までの間は、二十四節気で「小寒」「大寒」と呼ばれる、いちばん寒さが厳しくなる時期です。一方、寒鱈、寒鰤、寒しじみなど、名前に「寒」がつく食材は脂がのり、甘みが増すため、この時期においしい食材が豊富に揃います。
そんな中、卵にも旬があり、「寒卵」という言葉が生まれました。
鶏は毎日卵を産むイメージがありますが、実際に産む数は1年でだいたい300個ほどだそうです。ところが、冬の寒い時期は卵を産む数が減る傾向にあります。昔の人は、卵を産む間隔があくことにより、卵の中に滋養が凝縮されるのではないかと考えました。そこから「寒卵」という呼び名、そして卵の“旬”という発想が生まれたようです。
ただ、一度岐阜の孵卵場の方にお話を伺ったところ、生む間隔が空いても成分はまったく変わらないとのことでしたが・・。
料理教室の2月のお稽古では、寒の時期においしい食材を使った献立を学びます。なかでも、寒卵を使った茶碗蒸しは、寒い季節にいただくとホッとする一品です。卵と出汁の分量比率や食材の下ごしらえ、蒸し方など、プルンプルンに仕上げるためのコツを学びます。