柳原尚之– Author –

近茶流宗家 柳原料理教室 主宰
博士(醸造学)
東京・赤坂の柳原料理教室で、日本料理、茶懐石の研究指導にあたっている。
NHK大河ドラマなどのテレビ番組の料理監修、時代考証も数々手がける。 2015年文化庁文化交流使、2018年農林水産省日本食普及の親善大使に任命され、世界へ日本料理を広める活動を行う。
ライフワークは江戸時代の食文化の研究と日本料理・日本文化の継承、そして子ども向けの和食料理本の執筆・講義を通した子どもへの食育。
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4月ーきのめ【木の芽】
木の芽は山椒の新芽で、春を代表する香りの一つです。春から初夏にかけて、お椀や煮物などに飾る「吸い口」として主に使います。柑橘の皮のような爽やかな香りの中に、ピリッとしたスパイシーさがあります。 山椒の芽には、「地芽」といわれる、木の芽より... -
しもふり【霜ふり】
肉、魚、野菜などの素材を、さっと熱湯に通し、アクや余分な水分を除き、味のふくみを良くするための下ごしらえ。 歴史的には江戸時代から使われるようになり、それ以前は「湯白める」「湯引き」と呼ばれていた。もとは、ザルにのせた魚にさらしを被せ、そ... -
上巳の節供の楽しみかた:ひな祭りのルーツとは
ひな祭りは、日本の春を彩る伝統的な行事のひとつです。 桃の花が咲く頃、華やかに飾られた雛人形や色とりどりの菱餅、ひなあられが並び、家族で女の子の健やかな成長を願います。このお祝いには、長い歴史と意味が込められており、食べ物や風習の一つひと... -
3月ーあさり【浅蜊】
春になり、水が温んでくると貝類がおいしくなります。 その代表的なものがアサリでしょう。 昔から人々は、春の行楽の一つとして、潮干狩りを楽しんでいました。潮の引いた砂浜では、アサリ以外にも蛤、アオヤギ、マテ貝などの貝が獲れます。 気軽に楽しめ... -
自分でできる!いちから始める だしのひき方
日本料理のだしは、とても簡単で色々な料理に使える優れものだということを前回の「だしの基本」の記事で紹介しました。 さあ、実際にだしをひいてみましょう。 今回は最も基本的な、昆布と鰹節のだしです。これを覚えたら、お吸い物、味噌汁、煮物など美... -
簡単においしい和食を作るために:だしの基本
「ちゃんとした和食を、簡単に、そして美味しくつくりたい。」 そう考えたことはありますか? そんな方に、おすすめの方法が一つあります。 それは、まず「だし」をひくことです。 「だしって、なんだか難しいものだよね。」そう思っている方もいるかもし... -
てりやき【照り焼き】
醤油、砂糖、みりんを合わせたたれをつけ、照りを出した焼きもの。 鶏肉、ぶり、さわらなどに用いる。 照り焼きを上手に作るコツ:最初からタレをつけて焼くと焦げてしまう。まずは食材に塩や醤油で下味をつけて焼き、火が入ってから、仕上げにタレを3〜... -
2月ーかんたまご【寒卵】
これから節分を迎え、やがて春を迎えます。 年が明けてから節分までの間は、二十四節気で「小寒」「大寒」と呼ばれる、いちばん寒さが厳しくなる時期です。一方、寒鱈、寒鰤、寒しじみなど、名前に「寒」がつく食材は脂がのり、甘みが増すため、この時期に... -
あんばい【塩梅】
塩梅。味加減のこと。調味のぐあい。程よい味。 古くは、料理は味づけされておらず、自ら食べる時に調味をしていた。その調味は塩と酸味で行なっていたことから、塩梅という字が生まれたと考えられる。 -
1月ーしらうお【白魚】
「白魚」は、江戸時代を代表する魚の一つです。 冬から春にかけて、産卵のために多くの白魚が河川を遡上します。隅田川で漁をする船がかがり火を焚き、集まってきた白魚を四つ手網などで捕っている姿が、江戸・春の風物詩となり、広重の浮世絵にも描かれて...
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