柳原尚之– Author –

近茶流宗家 柳原料理教室 主宰
博士(醸造学)
東京・赤坂の柳原料理教室で、日本料理、茶懐石の研究指導にあたっている。
NHK大河ドラマなどのテレビ番組の料理監修、時代考証も数々手がける。 2015年文化庁文化交流使、2018年農林水産省日本食普及の親善大使に任命され、世界へ日本料理を広める活動を行う。
ライフワークは江戸時代の食文化の研究と日本料理・日本文化の継承、そして子ども向けの和食料理本の執筆・講義を通した子どもへの食育。
近茶流 柳原料理教室ホームページ
https://www.yanagihara.co.jp
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小豆島のそうめんの話
私が小さい頃、夏休みのたびに日本中の様々な場所を訪れました。両親の食材をめぐる旅に、私たちも連れて行ってもらったのです。 小豆島に初めて行ったのも、その旅の時でした。 小豆島は面積的には日本で一番小さい島で、周囲200キロほどではあります... -
8月ーえだまめ【枝豆】
枝豆は大豆の若いもので、別名「あぜ豆」ともよばれます。 昔は田んぼのあぜ道に多く植えられ、畔の強度を上げる役割を果たしていました。また、豆類であるため、窒素肥料を自ら作り出し、田んぼの栄養素を取る心配がありません。最近は、黒豆など大豆では... -
七夕を彩る料理「七夕素麺」
7月7日は七夕です。 七夕は「七夕(しちせき)の節供」とも言い、五節供の中のひとつです。 関東では新暦の7月7日に行なっていますが、仙台の七夕祭りなどは今でも月遅れ8月7日前後に行われています。 3月3日の「上巳の節供」、5月5日の「端午の節供」... -
けしょうじお【化粧塩】
化粧塩とは、魚を姿焼きにするときに使う手法です。 魚はそのまま焼いてしまうと、ヒレは焼け焦げてしまい、見た目が悪くなります。そこで、ヒレに塩をつけてから焼くことによって、塩でヒレが保護されて焼け焦げず、綺麗な形を保つことができます。また味... -
7月ートビウオ【飛び魚】
夏が旬のトビウオ。 暑い頃、船で海に出て舳先から見ていると、船と同じほどの速さで飛びながら泳ぐ魚が見えます。それがトビウオです。グライダーのように羽を広げて100から120メートルほどの長い距離を飛ぶこともできます。 トビウオは飛ぶために... -
日本で愛される「香る魚」鮎:その魅力と味わい方
鮎は好きですか? 鮎は日本固有の魚で、神話にも出てくるほど古くから日本で愛されてきました。日本各地で獲れ、夏に楽しめる川魚です。とくに、炭火で焼いた鮎は香ばしく、燻された風味はなんとも言えない美味しさです。 6月の解禁から秋の子持ち鮎の頃ま... -
日本料理の腕を上げる!和包丁の魅力と特徴
「料理の腕を上げたい」と思ったことはありますか? 「もっときれいにお刺身がつくれたら。」「料理のスピードを早くしたい。」 もしあなたが和食をもっと上達させたいと思っていたなら、和包丁を使ってみることをおすすめします。 包丁には大きく分けて、... -
6月ーサザエ【栄螺】
サザエは海水温が上がってくる4月、5月ごろから多く出回る代表的な巻貝です。海水温が上がるこの時期にサザエの活動が活発になり、漁獲量が増えるのです。 昔は多くのサザエが海人さんによって岩から捕られていました。現在でも、千葉の外房や伊勢、北陸な... -
ひらづくり【平造り】
平造りとは、刺身の切り方の一種です。 鰹やマグロ、鯛などの刺身によく用いられます。大皿料理や大皿に盛り付ける際に、切り身を文字のように整然と並べることで見た目が美しくなります。 魚の柵をまな板の左側に置いて、柵の右端から切り、切り身はまな... -
菖蒲は「勝負」?子どもの日ー「端午の節供」の由来
5月5日は端午の節供。現代では「こどもの日」と呼ばれ、男の子の健康を祈る日でもあります。 私の教室でも、毎年鯉のぼりを飾りますが、この鯉のぼりは、私の祖父であり、先先代近茶流宗家の柳原敏雄から贈られたものです。 「端午の節供」は古くから続...